日本家政学会誌
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雇用労働者世帯の親子の共有時間
-大都市ニュータウンにおける生活時間調査から-
天野 寛子大竹 美登利伊藤 セツ森 ます美瀬沼 頼子居城 舜子鈴木 敏子天野 晴子
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1989 年 40 巻 1 号 p. 3-13

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抄録
1) 平日の父親と子どもの共有時間は非常に少なく, <父親不在>を裏づける.共有時間の大部分は, 食事による共有である.
2) 平日の母親と子どもの共有時間は多く, その大部分は家事をしているときそばにいるという形の共有である.
3) 土曜・休日には父親と子どもの共有時間は多く, 共有される行動の種類も多い.
4) 土曜日が休日の場合, 父親と子どもの共有時間は, 著しく増加する.
5) 父親と子どもの共有時間の大部分は, 同時に母親とも共有されている.
6) 妻の職の有無別・勤務形態別に比較すると, 妻無職世帯の父親は平日には共有時間が最も少なく, 休日には最も多くなり, 妻常勤世帯の父親は, 平日に多く休日には少なく, 妻パート世帯の父親は, その中間にある.
7) 共有行動の種類別の比較では, 妻常勤世帯の父親も母親も共有行動の種類が多い傾向がある。
8) 共有時間のうち母親が同時にその場にいない<父と子のみ>で共有される時間は, 妻常勤の世帯に多い.
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