日本家政学会誌
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ペプチド甘味料, L-アスパラチル-L-フェニルアラニンメチルエステルの各種果汁溶液中における安定性
野田 耕作庵原 知子平野 裕子早渕 仁美
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1991 年 42 巻 8 号 p. 691-695

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抄録

L-アスパラチル-L-フェニルアラニンメチルエステル (アスパルテーム, APM) の各種果汁中における安定性について, 果汁溶液に溶かしたAPMをアミノ酸分析計を用いたイオン交換クロマトグラフィーで分析することにより調べた.その結果, APMはキウイフルーツ, パインアップル, パパイアおよびメロンの各果汁溶液中で加水分解されることがわかった.とくに, メロン果汁溶液中では, APM0.1%, 果汁25%の条件下で約15時間でAPMは完全に分解した.パパイア果汁も高いAPM分解活性を示した.それに対して, オレンジ, 温州みかん, グレープフルーツ, レモン, りんご, ぶどう, いちごおよびマンゴの各果汁溶液中ではAPMは安定であった.
キウイフルーツおよびパインアップル果汁溶液中でのAPMの分解産物は, L-アスパラチル-L-フェニルアラニンであった.一方, パパイアおよびメロン果汁溶液中では, APMはその構成アミノ酸であるL-アスパラギン酸とL-フェニルアラニンにまで分解された.

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