日本家政学会誌
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カスタードプディングの簡易作製法
明槻 とし子遠藤 千鶴宇山 裕子
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1995 年 46 巻 1 号 p. 69-73

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抄録

カスタードプディングは調理中の温度管理が難しい蒸し物の一つであるが, 一定時間強火で加熱し, その後の余熱を最大限に利用した温度管理の簡単なプディングの作製について検討した.
(1) 水量は家庭用蒸し器を用いる場合1lでよい.この水量は, 容器容量 (二段型蒸し器の場合は下鍋の容量, 六角蒸し器の場合はさな下容量) の1/7~1/8に相当する.
(2) 試料の予備加熱の方法として試料混合液を加熱するよりも, 牛乳に砂糖を加えて60℃まで加熱し, 卵液と混合する方法が簡便である.
(3) 加熱方法として, 最初から強火で沸騰させ火を止め, プリン型を入れ, 再び強火にし, 器内温度を95℃まで上昇させ, 火を止め, 余熱時間を9±1分おく.
(4) 95℃加熱のプディングの硬さは, 余熱時間が長くなるほど硬くなった.付着性は, 余熱時間が長くなるほど小さくなる傾向にあった.
(5) 製品間の色についてみると, 明度とα値は余熱時間が長くなるほど若干高くなる傾向であった.
(6) 評点法による官能検査では95℃加熱余熱10分のプディングが好まれた.
本報の内容は第39回日本家政学会中国・四国支部総会において一部報告しました.

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