日本家政学会誌
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ラットの血漿コレステロールと血漿遊離アミノ酸におよぼす摂取脂肪の影響
山田 幸二水野 時子
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1996 年 47 巻 11 号 p. 1079-1084

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抄録
ラットの血漿コレステロールと血漿遊離アミノ酸におよぼす摂取脂肪の影響を, 10%カゼイン飼料と20%カゼイン飼料に5%試験油脂を負荷し検討した.試験油脂には市販のラード, オリーブ油, サフラワー油, しそ油を用いた.
10%カゼイン飼料, 20%カゼイン飼料とも, コレステロール負荷で生ずる血漿コレステロールの上昇はラードやオリーブ油摂取に比べサフラワー油やしそ油摂取で抑制された.また, ラード摂取とオリーブ油摂取, サフラワー油摂取としそ油摂取との問で血漿コレステロール濃度に差は認めなかった.血漿HDL-コレステロール濃度は, ラード, オリーブ油, しそ油摂取に比べサフラワー油摂取で高い値を示した.
ラード摂取としそ油摂取との問で, !0%カゼイン飼料の場合, 血漿中のメチオニン, グリシン, チロシン, 20%カゼイン飼料の場合, 血漿中のメチオニン, ロイシン, イソロイシン, グルタミン酸, セリン, グリシンなどに差が観察された.これらの結果, 血漿遊離アミノ酸は摂取脂肪の違いで異なることが推察された.
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