日本家政学会誌
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スコッツデール会議のアメリカ家政学への影響-アンケートに基づく分析
増田 啓子東 珠実鈴木 真由子吉本 敏子古寺 浩田崎 裕美村尾 勇之
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2000 年 51 巻 12 号 p. 1105-1113

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抄録

本研究はアメリカの家政系学部がスコッッデール会議 (1993) における名称変更の決議をどのように受け止め, 家政学についてどのような問題意識をもっているかを明らかにする事を目的とする.
アメリカ家政系学部の部科長を対象に1995年9月にアンケート調査を実施した結果, スコッツデール会議で採択された新しい名称「Familyand Consumer Sciences (FCS) 」については, 支持する回答が61.0%を占め, それに伴い学部名称をFCSに変更する動きがみられた.さらに1998年の追跡調査によると, FCSを用いている大学は20校から46校に増加し, HomeEconomicsは60校から28校に減少した.
アメリカ家政学の名称変更をめぐる背景には, プロフェッションの認識とそのアイデンティティをめぐる様々な問題に対し, 名称変更によってその状況を改善しようとする動きが見られた.

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© 社団法人日本家政学会
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