2000 年 51 巻 12 号 p. 1145-1157
都市における典型的住宅地としてストック形成が進んでいる戸建て住宅地を取り上げ, 最近20年間に, 共用施設の設置がどのように進み, 住環境管理のルールの設定がどのように進んだか, また, その管理システムがうまく働くために, 事業主体がどのような手立てを講じているかを, 関西都市圏の中心的位置にある大阪府をケースにして考察した.その結果は, (1) 共用施設の設置および住環境管理のルールの設定は進んでいるが, 開発手法や開発規模によって進み具合に違いがみられる. (2) これらの進み具合と連動して, 事業主体の住環境管理への支援活動も進んでいることなどを明らかにした.