日本家政学会誌
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輸入住宅の損傷と維持管理
藤平 眞紀子東 実千代疋田 洋子町田 玲子
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2002 年 53 巻 7 号 p. 703-714

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抄録
近畿圏にある輸入住宅群7地区の居住者を対象として, 輸入住宅の損傷の実態および居住者の維持管理の実態を調べ, 維持管理における居住者と供給業者とのかかわりもあわせて, その特徴と問題点を明らかにし, 適切な維持管理のあり方を検討した.その結果は以下に要約できる.
(1) 築後11年以内の輸入住宅の損傷は, 木製品, 輸入製品, ペンキ塗装に多くみられる.
(2) 日頃から通風, 換気に気をつけている居住者は多い.窓, 吹き抜け, カーペット床などは設置位置や形状などにより, 日常の掃除がしにくい場合があり, このため床の改装を予定している住宅もある.また, 入居時に収納を増やす例が多くみられ, 収納面積の拡張とともに収納物を限定しない収納空間の計画が求められる.
(3) 輸入住宅の維持管理に関する供給業者からの説明, 特に輸入住宅特有の木製サイディング外壁, ペンキ塗装内装, 木製建具および輸入部材の日頃の手入れ方法や補修時期などの説明は, 居住者の維持管理意識を高め, 日常の手入れや住まい方などに影響を及ぼす.
(4) 輸入住宅の維持管理において, 供給者は木製品やペンキ塗装の維持管理の重要性を居住者に入居時から伝え, また, 輸入製品のストック, 販路の確保を行う必要がある.居住者は木製品の天然素材ならではの良さとばらつきを知り, 自分達で維持管理していくことの大切さ, 楽しさを知ることも重要である.
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