論文ID: 2021-06
閉経前女性を対象に、卵巣悪性腫瘍マーカーHE4と上皮性卵巣癌の予測モデルROMAの悪性疾患診断における臨床性能を評価した。HE4、CA125、ROMAの悪性疾患における感度はそれぞれ、40%、60%、80%であり、良性疾患における特異度はそれぞれ100%、66%、95%であった。HE4、CA125、ROMAのROC曲線解析におけるAUCはそれぞれ0.90、0.72、0.89であった。HE4はCA125と比較して良性疾患における特異度が高く、HE4とCA125を組み合わせて測定すること、あるいはROMA値を用いることで悪性疾患の診断における腫瘍マーカーの臨床的有用性が向上すると考えられた。