日本総合健診医学会誌
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運動型健康増進施設利用会員の最大酸素摂取量と血圧との関係および境界域高血圧症会員に対する運動効果
今村 裕行皆吉 正博国方 和宏松原 末佐小畑 大吉中村 伸今井 優田中 啓子平江 千夏二神 友美
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1994 年 21 巻 1 号 p. 23-29

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抄録
当センタースポーツ施設において体力測定を受検した男性312名 (43.0±13.0歳) を対象として, VO2max/wtと血圧との関係について, 厚生省によるVO2max/wt維持目標値を基準に検討し, さらに30回の運動が境界域高血圧症会員の体力と安静時血圧に及ぼす影響について検討した結果, 以下のような知見を得た。
1) 被検者を高体力群と低体力群に分けて比較すると, 高体力群が低体力群よりも収縮期・拡張期血圧の平均値においてともに有意な低値を示し, 高血圧の出現率においても有意に低率であった。
2) 被検者をVO2max/wt維持目標値と体脂肪率を基準に4群に分けて比較したところ, 収縮期血圧では高体力正常群が低体力肥満群よりも有意な低値を示した。拡張期血圧では, 高体力正常群が低体力正常群および低体力肥満群よりもそれぞれ有意な低値を示した。また高血圧の出現率では高体力正常群が有意に低い出現率を示した。
3) 被検者の高血圧を収縮期・拡張期血圧の組合わせからH, sH, dHの3型に分類して, それらの出現率を比較すると, dHが圧倒的に高かった。
4) 被検者は30回の運動後, 体重が有意に減少し, VO2max/wtが有意に増加した。また安静時の収縮期・拡張期血圧はそれぞれ平均10.8mmHgと8.2mmHg有意に減少した。
以上の結果から, 本研究の被検者が行っていた程度の運動量でも, 呼吸循環機能や境界域高血圧症者の血圧に対する効果が期待されることが示唆された。
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