日本総合健診医学会誌
Online ISSN : 1884-409X
Print ISSN : 0911-1840
ISSN-L : 0911-1840
脳健診における未破裂脳動脈瘤の診断
中川 善雄和久本 義昌鈴木 貞男中谷 紋子青木 彰松原 明夫米澤 勝美平川 茂水間 美宏望月 茂冨田 照見宮永 實原田 康松岡 謙二
著者情報
キーワード: 脳健診, 未破裂脳動脈瘤
ジャーナル フリー

2001 年 28 巻 2 号 p. 159-164

詳細
抄録
脳健診での未破裂脳動脈瘤の診断を頭部MRAで効率的に行うために, 過去1年間の症例について検討を加えた。2次検査としての3D-CTAとの診断一致率についても検討した。過去1年間に2, 503名の脳健診受診者に対して, 頭部MRA検査にて51名 (2%) に未破裂脳動脈瘤の存在を疑った。脳動脈瘤を疑った年代としては, 60歳代が最も高率であり, 部位としては内頸動脈系26名, 中大脳動脈系14名, 前交通・前大脳動脈系9名, 脳底・椎骨動脈系2名であった。3D-CTAは29名に施行し15名で脳動脈瘤が確診され, MRAとの診断一致率は52%であった。血管部位別では, 中大脳動脈系で12名中11名 (92%) に, 内頸動脈系では10名中2名 (20%) に脳動脈瘤が確診された。大きさについては, MRA上4mm以上のものでは11名中9名 (82%) で診断が一致したが, 4mm未満のものでは18名中6名 (33%) の一致率であった。
中大脳動脈系の未破裂脳動脈瘤については, 大きさが4mmを越えるものであればMRAで十分に診断可能であり, 2次検査としての3D-CTAとの診断一致率も高かった。内頸動脈系の脳動脈瘤については, 近位部内側向きの脳動脈瘤を除けばMRAや3D-CTAによる診断は困難な例があった。大きさが4mm未満の脳動脈瘤については診断率が低下するが, 3D-CTAで脳動脈瘤の可能性が否定的であればMRAによる追跡だけでも十分であろうと考えられた。
著者関連情報
© 日本総合健診医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top