2006 年 33 巻 2 号 p. 281-285
2004年, 本学会において大櫛らによる年齢性別基準範囲が報告された。この基準範囲と当センターの従来の基準範囲を用いて, 健診受診者26, 602名を対象に基準範囲外の出現率 (異常率) を比較検討した。
その結果, 総コレステロールなどは異常率が著減する一方, 中性脂肪などは増加する。導入は慎重に行わなければならないが, 現行の基準範囲を用いた判定では臨床的に問題のない受診者を増加させている可能性がある。
今後は, 健診の場でどのように性別年齢別基準範囲を活用していくかが問題となると思われる。