高齢者の薬の誤飲を防ぐことを目的に、白色錠剤を包むPTP包装58色について、20~30歳代の女性20名を対象に、若年者群と擬似高齢者群(擬似眼鏡着用)の2条件で判別実験を行った。視力と判別総得点は、擬似高齢者群が若年者群より有意に低く、擬似高齢者群は、視力が高いほど得点が高くなる傾向がみられた。各色の平均得点については、58色中31色で2群間に有意差がみられ、擬似高齢者群の平均得点が有意に低かった。本実験では、実際に市販されている内服薬をサンプルとして用いたため、近似色のサンプルが多く、隣接色相・類似トーンでの誤判別が多かった。