日本医療マネジメント学会雑誌
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事例報告
二次医療圏全体で運用する脳卒中地域連携クリティカルパス
高橋 潔日浦 利恵鍵本 由紀
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2009 年 10 巻 2 号 p. 415-419

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抄録
 地域連携クリティカルパスは医療連携にクリティカルパスの考え方を取り入れたものと考えている。脳卒中連携の改善と効率化を目的として、二次医療圏全体で運用する脳卒中地域連携クリティカルパスを作成した。高知中央医療圏は人口57万の地方中核都市タイプの医療圏である。作成には行政・医師会が最初から加わり、2008年7月から運用開始され、 計画管理病院5病院、連携病院27病院が参加している。
 脳卒中連携に主眼をおき、連携パターンから4種類のクリティカルパスを作成した。医療内容には踏み込まず、連携の問題と、医療の内容を別々のクリティカルパスで管理する形となった。4種類のクリティカルパスはそれぞれオーバービュークリティカルパス+情報共有用紙の2つから成り立っている。情報共有用紙は急性期、回復期、維持期、かかりつけ医の4つに分かれ、院内クリティカルパスの日めくりに近い形である。連携のパターンが変動しても使えるよう4つに共通している。運用期間は急性期発症から1年間とした。診療報酬の改定にあわせ2年ごとに改定を予定している。 作成から運用初期に当たっての問題点を検討した。
 地域での評価基準の統一やケアの標準化など作成から運用の初期でも得られることは多い。しかし、地域連携クリティカルパスをツールとして地域全体で脳卒中を支えるという観点からは病院間での利用に留まっており、かかりつけ医や在宅サービス部門などとの連携が今後の課題である。
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