日本医療マネジメント学会雑誌
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事例報告
医療支援システムを用いた紹介状管理の試み
中田 明夫今田 光一
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2011 年 11 巻 4 号 p. 247-250

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抄録

 これまでは黒部市民病院(以下当院)では他院からの紹介状に対して確実に最終報告がなされているかのチェック機構が十分働いているとは言えなかった。そこで、当院では、2010年1月4日より診療情報提供書、報告書を文書入力ツールであると同時に入力項目がデータベースにもなる医療支援システム(Yahgee)に完全移行し、同時に他院からの紹介状の情報も同システム上で入力開始した。また文書には区分を設け初回報告、中間報告、最終報告等に分類する事により確実に最終報告が行われたかチェック可能となった。新システムに移行後は、地域連携室はこれまでの紹介状、返書の情報をパソコンのデータベースに手入力する事務作業から解放され、また、医師毎の最終報告未作成を月毎に公表する事が可能となった。さらに、このシステムに移行後の問題点に対応し、2010年4月1日からはこれまで同一台紙で作成していた他院からの紹介情報を別台紙で作成し、最終報告の進捗状況、最終報告日の項目を追加する事により、最終報告済、未作成のみでなく長期間最終報告が不可能な紹介や最終報告が不要な文書を区別できるようになった。また、検索ツールを用いて各医師が容易に自分の最終報告未作成のリストを検索可能となった。

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