2011 年 12 巻 1 号 p. 46-51
兵庫県では、神戸、阪神南、阪神北、東播磨、西播磨、北播磨、丹波篠山、但馬、淡路の各二次医療圏でそれぞれの脳卒中の地域連携クリティカルパスが開発・運用されている。今回、北播磨、三田と丹波篠山、阪神南、阪神北の各地域で協力し、広域で利用できるエクセルベースの脳卒中地域連携クリティカルパスを開発した。このクリティカルパスは急性期病院でも回復期病院でも医師、看護師、リハビリテーションスタッフそれぞれが、患者データを入力すれば、クリティカルパスが完成し、それと同時に診療情報提供書や看護サマリー、リハビリテーションサマリーも完成する。患者の状態が変化したときにその時点の最新のデータを入力しておけば、必要な時に紙で出力することにより、中間時点での紹介状や各サマリーも作成できる。電子カルテ化している病院の場合は、データをカルテから取り込むこともできる。患者基本情報などは、すでに急性期の病院で記入されているので、回復期と維持期の施設では記入する必要はない。セキュリティーが確保できれば、クリティカルパスをインターネットや電子メールで送ることも可能である。今までよりも業務量を増やすことのない地域連携クリティカルパスを作成することができた。