日本医療マネジメント学会雑誌
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事例報告
NICU/GCU における薬学的管理の実施と評価
鈴木 友美中島 誠
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2012 年 13 巻 3 号 p. 145-150

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抄録

 国立病院機構長良医療センターでは、neonatal intensive care unit(以下、NICU)/growing care unit(以下、GCU)における薬学的管理事項を設定したうえで、2008年4月より薬学的管理を開始した。1名の薬剤師(以下、N担当薬剤師)が担当となり、NICU/GCU にて治療薬が投与された全患児の薬物投与量の確認を行った。N担当薬剤師は、他の業務と兼務しながら1日2時間程をNICU/GCUにおける薬学的管理に費やした。N担当薬剤師への医師および看護師からの問い合わせや実施した薬学的介入を解析した結果、薬物投与量の確認、点滴ラインの確認と適正化、エビデンスの確認と薬剤選択、therapeutic drug monitoring(TDM)の実施、薬剤の製剤学的特徴の情報提供に関するものが多かった。医師および看護師を対象としたアンケート調査では、薬物投与量の確認、配合変化の確認、家族に対する退院時指導が強く必要とされていた。また、薬学的管理開始後、NICU/GCU における薬剤に関するインシデント件数が経年的に低下した。

 本研究結果より、NICU/GCU において薬剤師が実施可能な薬学的管理事項、他の医療スタッフが必要としている薬学的管理事項が明らかになった。また、薬剤師の関与が、NICU/GCU における医療安全に繋がる可能性が示唆された。

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