日本医療マネジメント学会雑誌
Online ISSN : 1884-6807
Print ISSN : 1881-2503
ISSN-L : 1881-2503
事例報告
新人看護師の職業性ストレス尺度とコミュニケーションスキルの1年間の時期的変化とその関連
大重 育美
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 16 巻 2 号 p. 92-98

詳細
抄録

 本研究の目的は、新人看護師の職業性ストレスおよびコミュニケーションスキルの時期的な変化、職業性ストレスとコミュニケーションスキルの関連を明らかにすることである。研究方法は、新人看護師35名を対象として、職業性ストレス尺度とコミュニケーションスキル尺度を用いて質問紙調査法を行った。調査時期は、入職後3ヶ月、6ヶ月、11ヶ月の年3回で行った。分析方法は2つの尺度で3時点の変化をFreidman検定で比較し、尺度間の関連性はSpearman順位相関係数を求めた。その結果、職業性ストレスは次第に増加傾向にあったが、コミュニケーションスキルは変化しなかった。職業性ストレスは、コミュニケーションスキルの話のスムーズさとアサーションに関連があった。

 以上より、新人看護師は、1年間を通して職業性ストレス尺度は少しずつ高まる傾向があり、会話がスムーズにできない、アサーティブな対応ができなくなる可能性が示唆された。

著者関連情報
© 2015 特定非営利活動法人 日本医療マネジメント学会
前の記事
feedback
Top