2015 年 16 巻 2 号 p. 87-91
業務日報を用いて急性期リハビリテーション部門における理学療法士の業務量を調査した。理学療法士一人一日あたりの勤務時間は平均9.8時間、患者治療は平均6.0時間であった。業務分類別ではカルテ記載や移動送迎、各種書類作成といった患者治療に付随した業務(間接業務)が業務全体の21%を占めていた。また間接業務量は患者一人あたりの単位数と有意な相関関係を認め、患者一人あたりの単位数を上げることは間接業務量の削減に繋がることが示唆された。人員の充実化が求められる急性期リハビリテーションにおいて、患者一人あたりの単位数を上げることで間接業務量を削減しつつ、人員増員による診療体制の強化が業務効率化として有用ではないかと考えられた。