2018 年 19 巻 2 号 p. 119-123
A病院では、新人看護職員を対象とした集合研修を実施しているが、技術に対する不安を持つ者が多い。そのため、2011年に新人看護職員の看護技術習得のための自己研鑽を支援する場として新人看護職員技術支援室「ひよっこクラブ」(以下「ひよっこクラブ」とする)を開設し5年が経過した。「ひよっこクラブ」の現状を知ることで、支援方法を見直しより良い支援を提供することを目的に、2015年度の新人看護職員45名を対象にアンケート調査を実施した。
その結果、「ひよっこクラブ」での技術支援は、新人看護職員に肯定的に受け止められており、新人看護職員の自信につながっていることがわかった。さらに、「ひよっこクラブ」に参加することで、新人看護職員同士の仲間づくりや精神的支えにつながっていることもわかった。
「ひよっこクラブ」 は、新人看護職員にとって意味を持つ場であることが確認できた。今後は、「ひよっこクラブ」をより有効に活用してもらうために、新人看護職員のニーズに合わせて開催期間や開催日数の柔軟な調整を行うことや、支援を受けることのできる技術メニューの提示など情報提供が望ましいことがわかった。次年度の支援に向けた改善点が示唆された。