医療マネジメント学会雑誌
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プチパス
オールインワンパスの併用パス
勝尾 信一吹矢 三恵子角谷 文恵吉江 由加里酒井 さおり片山 昌隆
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2003 年 4 巻 2 号 p. 285-291

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抄録

当院では2000年のクリティカルパス (以下パス) 導入時より全科統一フォーマットのオールインワンパスを採用してきた。当初の入院から退院までの一連のパスの中には検査の日も含まれていた。そしてパス以外に検査が行われるときには抜粋して使用していた。その内容を見直して標準化し重複項目を削除し検査併用パスを作成した。さらにそのサイズを通常カルテの半分のA5版にしプチパスが完成した。定義は「入院している原疾患や合併症に対して行われる、ある種の検査または治療に用いられるA5サイズのオールインワンパス」である。プチパスはこれまでに検査8種類と手術1種類が作成された。実際の使用では通常カルテの右ページ下半分に綴られる。その結果左ページの医師記録と右ページ上半分の三測表・食事摂取量・血圧といった患者情報は見えている。プチパスにしたことによってケア内容が標準化され、記載漏れ・記録漏れが大幅に減少しケアの充実が図れた。また対象となった行為にあわせたアウトカム設定をしヴァリアンスの収集・分析が可能となり、更なるケアの向上が行えるようになった。今後もどんどん作成使用していきたい。

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