医療マネジメント学会雑誌
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病理学総論実習の電子教材の開発と評価
津村 宏橋口 明典武市 光司秦 順一
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キーワード: 電子教材, 病理学, 医学教育
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2003 年 4 巻 3 号 p. 365-370

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抄録

医学部学生に対する病理学の教育は、講義と実習室において、顕微鏡標本とその解説文を基に実施される。実習は、実習室という限定された場所での学習となり、予習・復習が十分に可能になるほどの自由度は無かった。また、顕微鏡標本は経年変化するたあに、毎年、標本および解説文の作成が必要であり、実習準備のために病理学教室では多大な時間を必要としていた。このような問題点を解決するために、我々は、病理組織の電子画像化に取り組み、そのデータを基に医学部学生を対象にした病理学総論実習のパソコン用教材を開発した。開発した教材をCD-ROMにして、医学部3年生に配布し、病理学総論実習の講義・実習・試験が終了後、全学生に対してアンケート調査を行なった。その結果、電子教材により、効率的な予習・復習が可能になったこと、更に実習を有意義に行なえたこと等、電子教材に関する知見を得たので、本論文で報告する。

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