医療マネジメント学会雑誌
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週末3泊4日糖尿病教育入院クリティカルパスと2週間入院クリティカルパスの教育, 治療効果の比較検討
長嶋 美里宇治原 誠福川 則子田名部 トメ高木 佐知子高橋 俊毅
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2005 年 5 巻 4 号 p. 487-492

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抄録
糖尿病患者の教育, 治療, 検査のために, 週末3泊4日教育入院のクリティカルパスを作成し, 使用した.短期間の入院期間であるため, 血糖コントロールが良好とならないうちに退院することが多い. このクリティカルパスの教育, 治療効果を検証するため, 退院後のグリコヘモグロビン (HbAlc) を, 従来から実行している2週間教育入院クリティカルパスと比較検討する症例対照研究を行った. 対象は週末3泊4日入院をした10名と, 同時期に2週間教育入院をした10名の2型糖尿病患者とした. 両群ともにHbAlcは退院1か月後から有意に低下し, 13か月後のHbAlcは週末3泊4日入院患者では6.8±0.6%, 2週間入院患者では6.9±1.0%であった. 両群間のHbAlcの推移は13か月間の観察期間中, 統計学的な有意差はなかった. 退院後HbAlcは入院時に比べ有意に低下し, 2週間教育入院クリティカルパスと同程度のHbAlcの低下を認めたことから, 週末3泊4日入院クリティカルパスの教育, 治療効果は有効と考えられた.
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