医療マネジメント学会雑誌
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急性骨髄性白血病のクリティカルパス導入
患者参加によるクリティカルパス作成とその効果
山田 雅子羽場 利博
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2005 年 5 巻 4 号 p. 515-519

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抄録

急性骨髄性白血病 (以下AML) のクリティカルパス導入を試みた. AMLは, 入院期間が長く治療経過に個人差があり, クリティカルパス導入は非常に困難な疾患である. 当血液内科では, AMLの医療者用クリティカルパスについて, 化学療法期間に限定し, 医療やケアの標準化と事故防止を目標に5種類のクリティカルパスを作成してきた.
今回, われわれは, 患者が治療経過を理解しやすいことを目標に, 6名の患者の参加を得て患者用クリティカルパスの作成に取り組んだ. 患者に質問調査を実施し, その結果から, 1) 治療経過図「うさぎの山登り」, 2) 点滴を絵で描いた化学療法の患者用クリティカルパス, 3) 治療内容を示した小冊子を作成した.さらに, 骨髄像の標本供覧を実施したところ良い結果が得られた.

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