抄録
新生児集中治療室 (NICU) の入院対象となる病的新生児を除く新生児管理においては, 出生後の環境変化への適応が重要であり, 観察, 介入, 処置などのプロセスは比較的一定している. またアウトカムも呼吸状態の安定, 哺乳の確立など明確であるためクリティカルパスの導入は比較的容易である.
神鋼加古川病院小児科では小児科全体でクリティカルパスの導入を進める一環として従来の新生児管理業務をまとめ, 平成15年8月よりファイルメーカーProを用いた「新生児管理ファイル」として正常新生児を中心とする新生児クリティカルパス運用を開始した.
本稿では実際の運用を中心に解説し若干の考察を加えて報告する.