大学体育学
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原著論文
大学スノーボード実習における有効な指導法の開発
-動作意識及び荷重分布の分析による学習過程の多角的分析-
北村 勝朗山内 武巳高戸 仁郎安田 俊広
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ジャーナル オープンアクセス

2007 年 4 巻 p. 15-25

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抄録

本研究は,スノーボード・カービングターン初習者である大学生が3日間の集中講習の中で,a)動作・技術理解,b)動作イメージ,c)動作結果に対する感覚的理解,が指導によってどのように変化していくのか,実際の雪上での動作前後の感覚情報の内省報告による発話の分析と動作映像の分析,更には,講習前後日の荷重分布の変化の分析による多角的な分析を行うことで,スノーボード学習者を指導する際の客観的かつ理論的裏づけに基づいた有効な指導法を提案することを目的とする.分析の結果,動作習得過程における動作意識は,運動構造の認知,動作感覚の洗練,及び動作イメージの形成の3要素によって構成されている点が明らかとなった.これらの要素は,自身の中の「運動の不感性」を低下させる上で有効に作用しつつ,指導者の意図する動作イメージを共有する方向で機能している点が示唆される.こうした点から,カービングターン初習者に対する短期集中指導内容の構成として,学習初期には目的とする動作全体の理解を促す言語的・非言語的情報を用いた教示と同時に,学習者の感覚に注意が向けられるようなフィードバックによる自身の動作感覚の鋭敏化を促すことが,自身による動作イメージの形成に効果的に作用することが推察される.また,荷重変化からの検討により,講習前はフロントサイドターンの局面において前足かかと親指側に明らかな荷重分布は観察できなかったが,講習後は講習前と比べてフロントサイドターン中の前足かかと親指側に明らかな荷重分布が観察された.

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© 2007 全国大学体育連合
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