抄録
【⽬的】本研究の⽬的は,虚弱・要⽀援⾼齢者における社会参加に関連する研究の動向を把握し,作業療法の視点から今後の課題を検討することである.【⽅法】医学中央雑誌web にて検索語「虚弱⾼齢者or 要⽀援」and「社会参加or 参加」とし,原著論⽂のみ過去10 年間の論⽂を検索した.運動や栄養⾯にのみ焦点が当たっているもの,虚弱や社会参加の基準が明記されていないもの,対象者に直接介⼊を⾏っていないもの,⽇本国外で実施されたものを除外し,対象⽂献を選出した.対象⽂献から研究の分野,⽬的,結果を抽出し,その内容を検討した.【結果】35 論⽂を対象とした.虚弱・要⽀援⾼齢者における社会参加に関する研究は,虚弱・要介護状態,健康要因などと社会参加との関連性を⽰す研究が多く,20 論⽂であった.質的研究は5 論⽂で,⾼齢者の社会的な活動の意味・⽬的や社会参加の場に適応していくプロセスが検討され,尺度開発研究は3 論⽂であった.事例報告は2 論⽂で,うち1 論⽂が作業療法分野の報告であった.【考察】個⼈の社会活動における意味や価値を反映した指標を使⽤して,虚弱・要⽀援状態や健康要因との関連性を⽰した研究はみられなかった.⾼齢者の社会参加・活動の意味や⽬的など質的に分析した研究,作業療法分野における研究は少なかった.今後作業療法の視点から,社会参加における個⼈の意味や価値など主観的側⾯に焦点を当てた研究が必要ではないかと考
える.