抄録
【⽬的】出産・育児期の⼥性にとっての重要な⽀援提供者を,状況別,親との同別居別に統計データから明らかにする.【⽅法】第1〜5 回の全国家庭動向調査から,出産・育児期の各状況における⽀援提供者の1 位を年次推移や親と同別居別で⽐較を⾏った.【結果】8 割以上の⼥性が出産や育児に対して不安や苦労を感じていた.相談相⼿として夫を頼る⼥性は年々低下傾向にあるが,逆に親を頼る⼥性は年々上昇傾向にあり,2013 年は夫を超えて相談相⼿の第1 位となった.平時は主に妻が育児を⾏っていたが,妻の疾病・就業・第2 ⼦出産時の⼦どもの世話は,親と同居時は同居の親が重要な⽀援提供者となっており,親と別居の際は,状況により⽀援提供者が異なっていた.第1 ⼦の出産の際の⾝の回りの世話は,親との同別居にかかわらず,妻の親が重要な⽀援提供者であった.【考察・結語】平均寿命の⾼齢化から親が⽣存している⼥性の割合が増え,出産・育児の相談相⼿として妻の親が年々重要化していた.妻が育児に専念できない事柄が⽣じた際は,親と別居の場合は,その状況により重要な⽀援提供者は異なっていたが,同居している場合はその親が,重要な⽀援提供者であった.妊産褥婦やその夫だけでなくその親に対しても出産や育児に関する正しい知識とともに,お互いのニーズを情報提供し,両者の関わり⽅について助⾔・指導していく必要性があると考えられる.