抄録
【⽬的】⽇本⼈⼥性の胎位の割合と,陣痛開始時の胎位の産科転帰への影響を検討する.【⽅法】陣痛開始時に,超⾳波断層装置を⽤いて胎位を把握し,妊娠37 週以降の胎位,⾝体的所⾒および産科的所⾒の情報を得る.【結果】1) 陣痛開始時,50 名(16%)が背後位であった.2) 妊娠37 週以降と陣痛開始時の胎位は異なった(p=.001).3) 陣痛開始時の背後位は,分娩第2期所要時間の延⻑:OR=3.137, p=.003,95%CI [1.470-6.693],危険胎児⼼拍パターン:OR=3.243, p=.002, 95%CI [1.532-6.864]と臍帯⾎ガスPH7.20 未満:OR=2.792, p=.026,95%CI [1.129-6.905]の発⽣リスクが⾼くなる.【結論】陣痛開始時の胎位の把握が,分娩経過と出⽣後の新⽣児の状態の予測に繋がる.よって,陣痛開始時に,超⾳波断層装置による胎位の把握を強く推奨する.