抄録
本研究は、急性期医療場面における臨床実践能力を高める多職種連携演劇ワークショップ型学習支援プログラムの開発過程を報告することが目的である。まず、教材の基本スタイルを演劇ワークショップに定めた。次に、学習目標を急性期医療のリアリティの理解、第三者の視点で伝え、連携の実際を知り、自他職種理解を深めるとし、多学科で取組める 2 事例を作成した。プログラムは準備・実演・評価も含めて 2 日間で完結する構成とし、時間毎のタスクを明示したタイムスケジュールを作成した。学習効果を促進するため、ファシリテーターの導入・演じる場面の設定・自職種と他職種を交互に演じる等のルールを設けた。プログラムの評価は、参加学生を対象とした半構成的集団面接をし定性的評価を用いる設計とした。今後、プログラムの実施、参加学生へのインタビューを分析し、学習支援プログラムとして確立させていくことが課題である。