抄録
[背景]理学療法士,作業療法士,言語聴覚士の臨床能力(能力)や技能を測定できる 評価ツール(評価)について,医学文献データベースを用いたナラティブレビューから明 らかにし,課題を検討した.[方法]医学中央雑誌 Web Ver.5 と PubMed を用いて,わが 国で行われた理学療法士,作業療法士,言語聴覚士の能力や技能を測定した研究論文を検 索した.2 回の選定を経て,測定特性が検討された評価の開発と利用に関する論文を選び, 分析対象とした.分析対象を整理し,各評価の開発過程,測定できる能力や技能,開発後 の利用を分析した.[結果]抽出された 2025 論文から 12 編の分析対象を選定,分析した 結果,開発された評価は 7 つであると判明した.[結語]わが国で開発された評価とその 利用は未だ少なく,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士が共有できる能力や技能を測定 する評価の開発と研究推進が課題となる.