抄録
本研究では、近い将来、居宅でプライマリ・ケアを利用する可能性が高い東京圏在住の中年世代(40歳以上65歳未満)にある男女に対して調査を実施し、診療看護師(仮称)から居宅療養生活支援を受けるとした場合、どういったコンピテンシーを当該看護師に求めるのかに関して明らかにした。プライマリ・ケア分野診療看護師(仮称)に求められる居宅療養生活支援コンピテンシーとして、【看護師としてのかかわり】【日常的療養生活への支援】【居宅における終末期診療の実践】【他職種からの支援体制の確保】【プラスアルファの強みを発揮】【社会的コンセンサスの獲得】の6つを抽出した。診療看護師(仮称)に対して、居宅療養生活の持続可能性を高められる包括的なケアの一部として、的確な診療実践に期待感が寄せられていた。加えて、当該看護師によるサービスが国民から容認されつづけるためのコンピテンシーを獲得する必要性も示唆された。