抄録
カーテングラウチングは、ダム基礎の水みちとなるおそれのある高透水部の遮水性改良を目的として施工されるが、確実な遮水性改良を目指すために結果的に過度な施工量に至った事例が見られる。過度な施工はコスト増や工期の延長をもたらすため、所要の安全性は維持しつつもカーテングラウチングの合理化を図る1つの手段として、当初の遮水性や改良特性が比較的良好な岩盤において当初設計の規定孔を省略したり、当初設計から規定孔間隔を広げる検討が進められている。本論文では、3次孔を規定孔として施工されたカーテングラウチングのデータを分析することにより、規定孔の省略基準および最適規定孔間隔について考察を行った。