これまで,係船岸の建設にあたっては,浮遊曳航が可能なケーソンを設置する工法や,鋼矢板を打設する工法が採用さるケースが多かった.L型ブロックは起重機船による据付作業が必要となるため,比較的水深の浅い領域での採用に限定されてきたが,今後大水深領域にも適用が可能となれば,建設コストの縮減も期待できる.そこで,大水深領域での耐震設計法の確立を目的として1G場での振動台実験を実施した.なお,本実験では施工過程を忠実に再現するため背後地盤の埋立は水中落下法を採用した.本稿では,L型ブロックに作用する地震時荷重について紹介する.