1999年に起こったトルコ・コジャエリ地震では,横ずれ断層による地表地震断層により多くの土木構造物が被害を受けた。現在,このような災害に対する対策は,構造物の立地規制だけだが,線状の土木構造物である鉄道や道路,パイプライン等は,避けて通ることが難しいと考える。そこで,本研究では,土圧低減等の目的に使われているEPSに着目し,EPSと剛体スラブを組み合わせた地盤改良工法で被害を低減する多層モデルを提案した。いくつかの検討項目を挙げ,実験を行った結果,剛体スラブの剛性を高めることで,横ずれ断層における,線状構造物の変形緩和効果が期待できる成果が得られた。