抄録
最終処分場の多重遮水工の考えは、万一遮水シートに破損が生じてもその下の難透水層が浸出液の場外への浸透速度を抑制し、その間に破損個所の修復を行うというものである。難透水層としてベントナイト混合土が多用されので、ベントナイトの膨潤性を考慮した限界添加率の概念に基づく設計法によって設計添加率の決定に至る時間の短縮を図った。次に、このように決定したベントナイト添加率で模擬現場施工を行い、添加率・密度・透水性等の現場確認試験を行い、設計値・室内試験値と比較した。現場確認試験の結果、ベントナイト添加率を10%以上にすれば透水係数が10-6cm/s以下となり、事前の配合設計が妥当であることが分かった。