抄録
豊浦砂および豊浦砂に非塑性シルト分(DLクレイ)を10%、20%、また塑性シルト分(藤森粘土)を10%混入した3種類の合成砂を用いて、非排水中空ねじり試験を行った。その結果、液状化強度は、非塑性シルト分10%、豊浦砂、非塑性シルト分20%、塑性シルト分10%の順となった。非塑性シルト分10%の場合には、豊浦砂の間隙にシルト粒子がつまり不のダイレイタンシーの発生が抑制される効果が、シルト分により砂粒子が分散する負の効果を上回ったために高くなったものと考えられる。しかし、液状化後の剛性回復傾向に関して言えば、豊浦砂、非塑性シルト10%、非塑性シルト20%、塑性シルト10%の順に小さくなり、砂粒子同士の接点がシルト粒子との接点に置き換わることで低下するものと推察された。