抄録
日本の地盤は、硬い岩石から軟弱な土まで、広範囲な材料で構成されている。地盤を基礎や施工の対象にする場合には、地盤の工学的特性を的確に把握することが要求される。近年の土木建設工事において対象となる地盤を概観してみると、大規模土木構造物の基礎や様々な建設工事の対象として軟岩地盤が増加してきている。したがって、現在、これらの地盤材料のさらに詳細な力学的性質の把握が求められている。軟岩の力学的性質に関しては多くの知見が得られているが、土や硬岩の研究と比べるとまだ十分ではない。そこで本研究では、堆積軟岩のと戸室石を対象に軟岩の時間依存性を把握するための実験的研究を行った。