抄録
海上工事において発生する浚渫土は,セメントにより固化処理後,海上埋立を行う場合が多い.その際の周辺環境への影響や,地盤構築後の機能性を考慮すると,浚渫土の土質特性を考慮した打設前の配合設計と打設中の施工管理が必要である.しかし,浚渫現場毎で土質は異なり,セメント混合処理後の力学特性の評価には数週間を要するため,浚渫から打設までの作業工程の間で,できる限り早期にセメント改良効果を評価することが必要とされている.本報は,そのような浚渫現場でのセメント混合処理土の力学特性の評価をできる限り早期に行うことを目的として,現場で簡便に実施できる小型遠心装置を用いた早期評価手法を提案するものである.