抄録
第 2 世代抗ヒスタミン薬の投与で効果が不十分な通年性アレルギー性鼻炎患者を対象として、モメタゾン点鼻液への切り替え試験を行った。評価は日本アレルギー性鼻炎標準 QOL 調査表 (JRQLQ) を用いて行い、調査終了時には使用感のアンケート調査も行った。その結果、「水っぱな」「くしゃみ」「鼻づまり」の鼻症状の改善とならんで、総括的状態および QOL 調査項目では 17 項目中 7 項目の改善が認められた。使用感のアンケートでは、効果も高く、1 日 1 回の利便性も好印象で、本薬剤の継続使用の希望も高かった。内服薬で効果が不十分な症例に対して、併用ではなくモメタゾン点鼻液単独の切り替えで高い効果が認められたことは、医療経済の観点からも意義深いことと考えられた。