耳鼻と臨床
Online ISSN : 2185-1034
Print ISSN : 0447-7227
ISSN-L : 0447-7227
原著
アレルギー性鼻副鼻腔炎患者に対する抗ヒスタミン薬とマクロライドの併用療法の有効性
- コンピュータ断層撮影 (CT) による評価 -
吉福 孝介黒野 祐一積山 幸祐茶園 篤夫首藤 純
著者情報
ジャーナル フリー

2013 年 59 巻 2 号 p. 55-63

詳細
抄録
副鼻腔陰影を有するアレルギー性鼻炎、すなわちアレルギー性鼻副鼻腔炎に対する抗ヒスタミン薬とマクロライドの併用効果について自他覚的所見、CT を用いて検討したので報告する。対象は、2006 年 12 月 - 2011 年 6 月の間に鹿児島大学病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科および関連施設を受診し、CT にて副鼻腔陰影を有し、通年性アレルギー性鼻炎を有する 25 例(男性 12 名、女性 13 名、18 - 61 歳)である。「抗ヒスタミン薬単独群」と「クラリスロマイシン併用群」の 2 群に割り付け、治療前と 3 カ月の内服加療後に自覚症状、鼻内所見、副鼻腔 CT の各検査を施行し、改善度を両群間で比較検討した。その結果、上顎洞のびまん型陰影を呈するアレルギー性鼻副鼻腔炎症例では、抗ヒスタミン薬にマクロライドを併用することで自他覚的所見、CT 所見も改善することが示された。
著者関連情報
© 2013 耳鼻と臨床会
前の記事 次の記事
feedback
Top