耳鼻と臨床
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原著
側頭骨病変により診断されたランゲルハンス細胞組織球症の 2 例
武田 育子佐々木 亮欠畑 誠治新川 秀一
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2013 年 59 巻 6 号 p. 282-289

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抄録
ランゲルハンス細胞組織球症 (Langerhans cell histiocytosis)は異常なランゲルハンス細胞が増殖する非常にまれな疾患である。側頭骨病変から発見された 2 例を経験したので報告する。症例 1 は右耳漏を主訴に受診した。右外耳道後壁の著明な腫脹を認め、CT にて両側頭骨に骨破壊を伴う軟部組織陰影を認めた。症例 2 は右外耳道後壁の腫脹を指摘され受診した。CT にて右側頭骨に骨破壊を伴う軟部組織陰影を認め、肺、頸部リンパ節にも多発病変が疑われた。両症例とも全身麻酔下に行った側頭骨病変の生検にてランゲルハンス細胞組織球症と診断した後に、弘前大学医学部附属病院小児科にて全身化学療法を行い、現在は良好に経過している。ランゲルハンス細胞組織球症はまれな疾患であるが、側頭骨病変にて初発することもあり、小児の難治性外耳炎や難治性乳様突起炎では本疾患も鑑別診断に入れておく必要がある。
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© 2013 耳鼻と臨床会
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