抄録
口蓋扁桃に肉芽腫を形成することは非常にまれである。今回、繰り返す咽頭痛、発熱、頸部リンパ節腫脹にて両側口蓋扁桃摘出術を施行し、摘出した口蓋扁桃の病理組織学検査にて肉芽腫性扁桃炎と診断された症例を経験した。症例は 31 歳、男性で、幼少時より扁桃炎を繰り返しており、1年前より咽頭痛、発熱、頸部リンパ節腫脹を繰り返すようになったため、全身麻酔下両側口蓋扁桃摘出術を施行した。術後 5 日目に右扁桃門より出血を認めた。術後より 37 ℃ 台の発熱、術後 10 日目より 39 − 40 ℃ 台の発熱を認めた。術後 18 日目より平熱となり、術後 25 日目に退院した。退院後は、咽頭痛、発熱、頸部リンパ節腫脹を認めていない。病理組織学的検査にて、両側の口蓋扁桃に、中心壊死と Langhans 巨細胞の出現を伴う肉芽腫を認めた。原因疾患の確定には至らなかった。