耳鼻と臨床
Online ISSN : 2185-1034
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原著
術前化学療法が奏効した HPV6 陽性中咽頭癌の 1 例
野田 哲平安松 隆治中野 貴史橋本 和樹藤 賢史中島 寅彦小田 義直小宗 静男
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2015 年 61 巻 1 号 p. 25-31

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抄録
中咽頭癌の発癌メカニズムとして、近年ヒトパピローマウイルス(HPV)の関与が示唆されている。HPV はその発癌性から HPV16、HPV18 などの高リスク群と、HPV6、 HPV11 などの低リスク群に分けられる。これまで本邦では低リスク群が陽性であった中咽頭癌症例の報告はなく、海外の文献でも非常に少数である。今回われわれは、HPV6 陽性中咽頭後壁癌の 1 例を経験した。術前化学療法が著効し、摘出標本に癌細胞を認めなかった。病理組織学的検討を行ったところ、p16 は基底層を含む一部の細胞で局在を認めたが、高リスク群のような高発現は認めなかった。発癌の原因は不明であるが、まれな症例であり今後症例を蓄積した上で詳細な検討が必要と考えられる。
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© 2015 耳鼻と臨床会
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