抄録
先天性横隔膜ヘルニアの患児で、出生時は聴力正常であっても 1 − 2 歳頃から聴力低下を来す症例が報告されている。その病態は不明で、発生率、危険因子については諸説ある。今回われわれは、九州大学病院における先天性横隔膜ヘルニアの患児の聴力検査を経時的に行い、難聴の発生頻度やその程度、特徴について検討した。18 例中、難聴例は 2 例(11%)であった。ともに 2,000 Hz 以上の高周波域にて閾値上昇を認め、両側進行性の中等度難聴を認めた 1 例では、重度の低酸素状態のため、長期間の人工呼吸管理や治療が行われていた。