2009 年 1 月 1 日から 2011 年 10 月 26 日の間に当院で副鼻腔の緊急手術を行った 5 例について検討した。5 例のうち 3 例が副鼻腔嚢胞により視力低下を来した鼻性視神経症例で、ほか 2 例は副鼻腔炎から眼窩蜂巣炎を来した症例であった。嚢胞は 3 例とも後部副鼻腔に存在し、サイズが小さくても視力低下を認めた。発症から長期経過している症例でも、術後に視力回復を認めており、積極的な手術の適応があると考えられた。眼窩蜂巣炎を来した 2 例に対し、早急に手術を行うことで視力障害を防ぐことができた。5 例とも耳鼻咽喉科受診前に眼科を受診しており、迅速に対応するためには、眼科医との連携が重要である。