2019 年 65 巻 4 号 p. 115-120
披裂と喉頭蓋の腫脹を来した後に川崎病再発と診断された 5 歳男児例を経験したので報告する。発熱を伴う頸部リンパ節腫脹に対し小児科にて抗生剤投与が施行されていたが、症状の改善が得られないため、第 6 病日に耳鼻咽喉科へ診察依頼があった。両頸部に圧痛を伴うリンパ節腫脹を認め、喉頭ファイバースコピー検査にて左披裂と喉頭蓋の腫脹がみられた。急性喉頭蓋炎の可能性を考え耳鼻咽喉科医も経過観察に参加したところ、第 7 病日に背部の皮疹、眼球結膜の充血が出現し、川崎病の診断となった。ガンマグロブリン製剤の投与にて速やかに症状は改善した。年長児の川崎病は非典型的な経過をたどることがあるため、治療に抵抗する年長児の上気道炎例を診察する際には、川崎病を念頭に置いた慎重な経過観察が必要であると考えられた。