耳鼻と臨床
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症例報告
下腿蜂窩織炎を契機に気管切開術に至った高度肥満患者症例
前原 宏基田畑 貴久村上 一索宮城 司道坂田 俊文
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2021 年 67 巻 3 号 p. 183-192

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抄録

下腿蜂窩織炎を契機に気管切開術を必要とした高度肥満症例を経験した。症例は 39 歳、男性。発熱および右下腿の発赤・腫脹を主訴に当院受診し、右下腿蜂窩織炎の診断で緊急入院となった。身長 165 cm、体重 180 kg 以上、body mass index(BMI)66.1 以上の高度肥満を認めた。入院後、敗血症による呼吸状態増悪のため、経口挿管による人工呼吸器管理を必要とした。高二酸化炭素血症のために抜管困難となり気管切開の方針となった。術前 CT では皮膚から輪状軟骨直下までの距離が 6.2 cm であった。全身麻酔下に気管切開術を行った。輪状軟骨下約 1 横指に約 10 cm 幅の凸型デザインの皮膚切開をおき、皮下から広頸筋上までの皮下脂肪組織を切除した。Bjork flap を作成し換気用補強型気管切開チューブを挿入した。術後の減量に伴い呼吸状態も徐々に改善傾向となった。カニューレ抜去困難や重篤な合併症はなく、術後 84 日にカニューレを抜去し、術後 99 日に気管孔閉鎖が可能であった。

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