耳鼻と臨床
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症例報告
レンバチニブ投与中に未分化転化を来した甲状腺乳頭癌例
小島 綾乃川北 大介的場 拓磨高野 学小栗 恵介蓑原 潔村嶋 明大岩城 翔柘植 博之田中 伸和今泉 冴恵松村 綾乃岩﨑 真一
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2021 年 67 巻 4 号 p. 263-268

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抄録

甲状腺乳頭癌は予後良好であるが、未分化転化を来すと極めて予後不良となる。また、甲状腺癌に分子標的薬が汎用されるようになり、救済手術の報告も散見される。今回レンバチニブ治療中に救済手術を行い、術後病理で未分化転化を認めた症例を経験したので報告する。症例は 80 歳男性。甲状腺乳頭癌・気管・食道浸潤、右頸部・縦隔リンパ節転移の診断、レンバチニブ療法を約 2 年間継続していたが、局所病変の増悪による経口摂取困難のため、約 2 カ月の休薬後に、甲状腺・咽喉頭全摘、遊離空腸再建を施行した。術後病理では、約 1/3 の成分が壊死を伴った未分化癌の組織像を呈していた。術後 1 年以上経過し、局所領域再発は認めず、縦隔病変も縮小を維持している。分子標的薬を長期投与されている分化癌においても未分化転化のリスクがあることを考慮しておく必要がある。

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