2021 年 67 巻 6 号 p. 393-401
鼻腔の Glomangiopericytoma(以下 GPC)は 2005 年の WHO 分類で疾患分類された比較的新しい概念である。われわれは術後 13 年の経過で再発を来した鼻腔 GPC 症例を経験したので報告する。症例は 82 歳、女性。13 年前に右鼻腔腫瘍摘出術を施行し hemangiopericytoma-like tumor と診断された。右鼻閉が再燃したために再診し、右鼻腔内に充満する腫瘍を認めた。CT、MRI 検査では右鼻腔内に限局する腫瘍性病変を認めた。内視鏡下に鼻腔腫瘍を一塊に摘出し、病理組織検査、免疫組織化学染色、遺伝子学的検査(NAB2-STAT6 融合遺伝子)の結果、GPC と診断した。GPC は局所再発や転移も生じることから境界から低悪性度の腫瘍に分類され、局所再発率は 7 − 40%、5 年生存率は約 90%と予後良好な疾患である。しかし、13 年という長期の経過で再発することもあり長期間の観察が重要である。