2022 年 68 巻 2 号 p. 77-82
目的:沖縄県は全国とは異なる特異的 IgE 抗体保有状況があり、直近 10 年の変化を調査した。対象および方法:コナヒョウヒダニ(ダニ)、ハウスダスト 1(HD)、ネコ皮屑、イヌ皮屑、スギ、カンジダ、アスペルギルスの特異的 IgE 抗体検査結果を解析した。結果:鼻症状を持つ 269 例の解析を行った。鼻アレルギー群で最も陽性率が高く、少なくとも 1 項目で陽性である率は鼻アレルギー群 91.5%、次いで好酸球性副鼻腔炎・アレルギー性副鼻腔真菌症群 45.5%であった。鼻アレルギー群ではダニ 88.2%、HD 83.2%、ネコ皮屑 30.2%が陽性で全国と比較して高率であった。一方スギ 8.4%、カモガヤ 6.1%、ブタクサ 3.1%であった。鼻アレルギー群の重複抗原陽性率は低く、ダニのクラスが大きいほど重複抗原陽性率が高くなっていた。結論:ダニ、HD の感作率は上昇しており、住生活環境に関する指導が重要である。またネコ皮屑に対する抗体保有率が上昇しており、今後の動向を注視する必要がある。一方、花粉症に対するヘルスツーリズムには沖縄県は最適の地といえる。